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9.192021
在留資格「永住者」を取得するための要件
在留資格「永住者」とは
永住権とは、正確には「永住者」という在留資格のことです。
永住者の在留資格を取得すると、以下のようなメリットがあります。
- 就労に制限が無い
- 更新が楽になる
現在日本に中長期で在留している外国人の方々は、何らかの在留資格お持ちです。
その中で、就労に制限が無い在留資格は、「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」の4種類のみです。これら以外の在留資格の場合、「在留資格で許可された範囲に限り就労が可能」または「就労不可」となります。
また、ほとんどの在留資格には在留期限(最長5年)があり、一定期間ごとに更新をする必要がありますが、永住者の場合は在留カードの更新のみで足り、審査が無い場合が大半です。
日本での法的身分を安定させるためにも、「永住者」の在留資格への変更を希望される外国人の方は多いです。
「永住者」の在留資格の審査は厳しく、時間もかかりますし、変更申請中に現在の在留資格の在留期限が切れる場合には、別途更新許可申請を行う必要があります。
そのため、行政書士等の専門家に相談しながら手続きを進められることをおすすめします。
法律上の要件
「永住者」の在留資格を取得するためには、次の1~3の要件を満たす必要があります。
1.素行が善良であること
2.独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
3.その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
1については、日本の法律を遵守し、日常生活において社会的に非難されることのない生活を営んでいるかという点が審査されます。入管法はもちろんのこと、交通法などの法令違反があると、素行不良と判断される可能性があります。
2については、日本で自活できる状態にあるか、つまり生活していくための経済力や技能があるかという点が審査されます。ただし、配偶者や子供など、扶養されている方は世帯単位での審査となります。
3の「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」については、少し複雑なので、以下で詳しく解説していきます。
「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」とは
このように書くと分かりにくいですが、具体的には以下の4つの要件を満たしている必要があります。
①原則10年以上日本に在留していること。そのうち5年は就労資格(技能実習や特定技能1号を除く)または居住資格で在留していること。
②罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。また、税金や公的年金及び公的医療保険の保険料の納付などの公的義務を適正に果たしていること。
③現に有している在留資格について、最長の在留期間をもって在留していること。
※最長の在留期間については、「永住許可に関するガイドライン(令和元年5月31日改定)」により、当面の間、3年とされています。
④公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。
ただし、「日本人、永住者または特別永住者の配偶者」または「それらの子」なら、①の年数の要件と②の公的義務の要件を満たしていなくても良いこととなっています。
原則10年在留に関する特例について
「①原則10年以上日本に在留していること」という要件に関し、次のような人については特例があります。
- 日本人・永住者の配偶者→婚姻3年以上継続、かつ1年以上日本に在留。結婚後に呼び寄せる場合には3年以上日本に在留していること
- 定住者→定住者になってから5年以上在留
- 難民→難民認定後、5年以上在留
- 外交、社会、経済、文化等の分野において、日本に貢献していると認められる方→5年
- 地域再生法に基づく地域再生計画において明示された機関で、入管法に定められた活動を行い、日本に貢献していると認められる方→3年
- 高度専門職→高度専門職の在留資格で3年以上在留していて70点以上のポイントを有している、または1年以上在留していて80点以上のポイントを有している。(参考:出入国在留管理庁ホームページ『申請人の方が,「高度人材外国人」であるとして永住許可申請を行う場合』)